岡山市の医師会の耳鼻科部会で主催する年に数回の勉強会。
今回は岡山大学医学部 光学医療診療部(消化管・腫瘍)の講師をされている河原 祥朗先生が講師をされました。
河原先生は胃カメラでの治療を専門にされていて、胃カメラ(内視鏡といいますが)での食道がんの手術が今回のメインテーマです。そして食道ととなり合わせののどである下咽頭がんにもこの治療を応用している、そんなテーマで話が進みました。
食道というのはのどと胃の間にある細長い臓器ですが、食道がんの手術というのは開胸手術(普通に外科でやる、メスで胸を切り開いてする手術)では非常に危険度が高くなります。
これは、人間の体でいうと脳が一番大切な部分ですが、脳は血液を介して栄養や酸素をもらわないと死んでしまう。その血液を送るのが心臓。酸素を取り込むのが肺。
この脳をサポートするのに大切な心臓につながる血管や肺につながる管がちょうど食道のそばにを通るんですね。
ですので、ちょっと手術操作がずれたりするだけでどえらいことが起こったりします。
そこで、今回の早期食道がんに対する内視鏡的粘膜層剥離術(ESD)。
これで、胃カメラの手術操作で早期の食道がんなら治る!
外科で食道がんの手術をするとしばらく集中治療室(ICU)にいなきゃいけないとかとっても大変な展開になるのですが、早期の食道がんならこのESDなら10日間の入院で済む!
いやぁこりゃあすごいですね。。。
河原先生は岡大病院の消化器内科外来で火曜日の午前中に出られています。
岡山の方なら、早期の食道がんならESD目的に紹介状をかかりつけ医なりに書いてもらって(紹介状ないと受診できません)、河原先生の外来を訪ねることをお勧めします。
これはホント、革命的な手術ですね^^