年末に気をつけたい病気、第二弾。
それは「急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)」
のどは息をすう通り道(気道)と、食べ物を食べる通り道の二つを兼ねているので、食べ物が気道に入らないように、のどの入口にフタがあるのです。
そのフタを喉頭蓋(こうとうがい)というのですが、ここにばい菌が悪さして腫(は)れることなのです。
この喉頭蓋はのどの入口のフタであるから、このフタが腫れてしまうと息ができなくなり、窒息死します。
始めはのどの痛みからなのですが、
この病気を疑わせるサインは「水ものどを通らない」「息がしにくい」「吐く息が腐ったような臭いにおいがする」
コワいのが近所の内科で点滴毎日受けているけど、よくならなくて水ものどを通らなくなってきたから水分補給も点滴で受けている、みたいなパターン。
のどの奥がどんどん腫れてきているのに抗生物質(ばい菌殺し)の点滴を中途半端に受けていて、だんだん病気が進行する。
そしてある日突然窒息。
実際こういうことがあるのです。
当院でもクリニックを移転した初日にこの患者さんが来られて途中で窒息した時に備えて自分も同乗して救急車で総合病院へ搬送しました。
この病気は発見したら窒息防止に即緊急手術(気管切開)という場合もあり、本当に一分一秒を争う対応が必要になります。
耳鼻科のない病院では発見自体ままならないので、のどが痛くて、「水ものどを通らない」「息がしにくい」「吐く息が腐ったような臭いにおいがする」といった症状がある方は総合病院の救急外来を受診しましょう。
耳鼻科の医師は常駐してませんが、緊急度に応じて救急外来から出勤陽性がかかります。
年末はただでさえ人出が足りず、病院間の連携もうまくいきにくいので小さい病院の救急外来を受診するのは避けましょう。