お子さんの耳そうじ。
プールが始まるこの季節、耳あかがあるとプールの水が耳に入って聞こえにくくなったりしないかしら・・・ということで沢山のお子さんが耳そうじに来られます。
その時のご相談。
「耳あかはどうやったらうまくとれるでしょうか?」
耳あかがあると取りたくなるのですが、、、
一般論としては「見える範囲の耳あかは綿棒などを使ってとってみてください」となるのですが、はっきりいってとれません。
そもそも耳鼻科のお医者さんは綿棒は薬を耳の中に塗るときにしか使わないのです。
実際には顕微鏡で見ながら、ピンセットの細いものや、耳あかを吸いとる吸引管、さらには棒の先がフックのようになっている器具などを使って耳の壁(外耳道)に当たらないようにそお~っと取っていきます。
そしてその次によく受けるご相談が
「次はいつ耳そうじに来たらいいでしょうか?」
背が伸びる時期の幼稚園や保育園のお子さんは猛烈に細胞の新陳代謝が活発なので、どんどん耳あかが出ます。髪の毛が時間がたつと伸びてぼさぼさになるようなイメージでしょうか。
なので、3カ月に1回くらいのペースで耳あかを取るついでに知らないうちに難聴のおこる「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」になってないかもチェックしてもらうのがいいでしょう。この中耳炎は小さいお子さんに多い病気ですので。
では大人の方は?
これは放っておいてもらったらいいです。耳あかは体が耳の外へ外へと運び出す機能を持っています。それに対して耳そうじを綿棒とかでして耳の奥に耳あかを押し込んでしまうともう体は耳あかを外に出すことはできません。
耳そうじをまめにしている方は奥に耳あかをぎゅうぎゅうに押し込んで「最近右耳が聞こえないんですが・・・」と受診されたら耳あかのせいだった。そんなことは珍しくないのです。
でも放っておくなんて・・・という方は年に1回でも2回でもいいのでご自分が安心できるペースで耳鼻科で耳そうじを受けましょう。
とりあえず耳そうじはしない!
皆さまお気を付けください^^