今日の日経。
耐性菌「世界で拡大傾向」
WHO「抗生物質の処方、最低限に」
『世界保健機関(WHO)は30日、抗生物質が効かない耐性菌が世界で拡大傾向にあるとの報告書を発表した。
(中略)WHOは耐性菌の拡大は既に深刻な状態にあると判断。医療関係者らに抗生物質の処方を必要最小限に抑えることなどを呼びかけている。』
抗生物質ってばい菌を殺す薬なんですが、これを使いすぎると抗生物質が効かないばい菌ができてしまうんですね。
そんなやっかいなばい菌を「耐性菌」といいます。
問題なのは、日本では「カゼ」でも抗生物質を処方するお医者さんが多いこと。
カゼはばい菌ではなくウィルスが原因なので、効く薬はありません。
ウィルスが体から逃げていくのを待つしかないのです。
市販のカゼ薬というのは単に「熱を下げて、鼻水や咳を止める」だけでウィルスをやっつける訳ではないのです。
ただ、市販のカゼ薬をのんでも耐性菌はできないので、まだいいのです。
お医者さんでカゼでなぜ抗生物質が処方されるかというと、カゼのウィルスで弱った体にばい菌が悪さする(これを「二次感染」といいます)のを防ぐためなんですが、「カゼで抗生物質を処方する」のがパターン化している場合があります。
なんでもかんでも抗生物質をのめばいい訳ではありません。
また、抗生物質をカゼ薬のノリでちょぼちょぼのんでいると、これまた耐性菌を作る原因になります。
耐性菌ができると、普段はどうでもいいのですが、いざ緊急手術とかになった時に「効く薬がない・・・」みたいなことになって病気が治りにくくなる原因になります。
抗生物質はのむなら、しっかり、めりはりをつけることが大切です。
抗生物質をだらだら適当に使うのは絶対にやめましょう!