昨日お話した中耳炎。
実は耳が痛くなったり熱が出る「急性中耳炎」のほかにもう一つあるのです。
それは、「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」。
これは耳の奥に体液が貯まって痛くはないけど、難聴がおこる中耳炎なんですね。
これ、痛くない分、逆にやっかいなんです。
大人の方なら「聞こえにくい」とか「耳がつまった感じ」を気にして受診されますが、お子さんは痛くなければ聞こえにくいことは気にしません。
そして、両耳がこの中耳炎になっていたら保護者の方もテレビの音が大きいとか、反応が鈍いとかでわかる場合がありますが、片方の耳だけなっていたら、聞こえにくいかどうか周囲の人もわかりません。
そして、この中耳炎がそのまま時間がたっていくと、手術しても治りにくいやっかいな「癒着性(ゆちゃくせい)中耳炎」、さらに病気が進むと最悪の場合、ひどいめまいがおこったり、顔が曲がる顔面神経麻痺になったり最悪の場合命にも影響を及ぼす「真珠腫性(しんじゅしゅせい)中耳炎」になったりします。
真珠腫性中耳炎になると治すためには一回の手術では難しいことがあり、何か月か間をおいて再度手術をしたりする必要がある場合もあります。
と、鼻水が出ていると特にお子さんはいろんな中耳炎になりやすいです。
たかが鼻水、と思わずお子さんが鼻をたらしていたら中耳炎のチェックも兼ねて早めに耳鼻科で治療するようにしましょう。